「ログの量が多すぎて、ストレージコストが膨れ上がる」
「全部Sentinelに入れているけど、ほとんど参照していない」
「リアルタイム検知よりも、長期保存と傾向分析を重視したい」

そんなときに検討すべき選択肢が、Azure Data Lake Storage(ADLS)との連携です。

Sentinelだけで全てを処理するのは現実的ではない

Sentinelのバックエンドである Log Analytics(Analytics層) は、
リアルタイム検知やハンティングに最適化されています。
しかし、ログ量が膨大になると次のような課題が顕在化します。

  • コスト増大:長期保持や大量ログの保存で費用が急増する
  • パフォーマンス低下:クエリや可視化が重くなる
  • 分析制限:KQL中心の操作で、BIツールやAIとの連携が難しい

結果として、「監視に使うデータ」と「分析・保管に使うデータ」を分けて扱う必要が出てきます。

大規模ログは“データレイク直送”の時代へ

近年の設計では、データの性質に応じて送信先を分ける方法が一般的になっています。

データフローのイメージ:

  • ログ生成元
    • リアルタイム分析が必要なログ → Microsoft Sentinel(Analytics層)
    • 大量・アーカイブ目的のログ → Azure Data Lake Storage(Data Lake層)

Sentinelには「今すぐ検知・相関に使う」ログのみを残し、
それ以外の大容量データ(Firewallの生ログ、プロキシ、システム監査ログなど)は
直接Data Lakeに送る構成を採用します。

この分離により、次の3つを同時に実現できます。

  1. リアルタイム検知のパフォーマンス維持
  2. 大容量ログの低コストな長期保存
  3. 後からBIやAIで柔軟に活用可能な分析基盤の拡張

Data Lake連携の主なメリット

メリット内容
コスト最適化Sentinel保持コストを抑え、ADLSで安価に保存
分析の自由度Power BI、Synapse、Databricksなどと容易に連携
長期保存対応数年単位での履歴保持や法令遵守が容易
将来拡張性機械学習・異常検知モデルのデータソースとして利用可能

Colorkrew Securityの支援内容

Colorkrew Securityでは、次のような形で
“Sentinel × Data Lake” の統合アーキテクチャを設計・実装しています。

  • ログ収集設計(どのデータをSentinelへ、どれをData Lakeへ)
  • Azure Data Lake Storageとの転送・保存構成設計
  • Synapse / Power BI連携による可視化基盤の構築
  • コスト最適化と保持ポリシーの策定
  • SOC運用と分析チームをつなぐログ活用モデルの確立

ログを「すべて集める」から、
「必要な場所に、必要な形でデータを置く」へ。

Colorkrew Securityは、その設計・運用を一貫してご支援します。